日本美術 ブログトップ

石峰寺で五百羅漢像 ー若冲 唯一の立体作品を見にいくー [日本美術]

石峰寺(せきほうじ)。

京都の伏見の方にある黄檗宗(おうばくしゅう)のお寺です。

伊藤若冲が手がけた五百羅漢像の石像群があります。

…という事を、細美美術館の「生誕300年記念 若冲展 ー京に生きた画家ー」で知ったので、美術館を出たその足で訪れました。

絵画は東京の展覧会で見る機会はあり得るけれど、お寺の石像群は行かないと絶対見れませんものね。
京阪電車でトコトコ「深草駅」まで。

「若冲ゆかりの寺院」と紹介されていたので、立派なお寺を想像していたけれど、目指す石峰寺は住宅街の先に続く、細い階段を登ったところに!


想像と全然違う!とても小さなお寺でした。

image.jpg

寺門が中国風!かわいらしい♡
黄檗宗のお寺の特徴なのかな?
本山の宇治、萬福寺も中国風の門なんですって。

image.jpg

image.jpg

門からお堂へと続く道。
草花が元気に出迎えてくれます。

image.jpg

残念、五百羅漢像の写真は撮れないです。

拝観料を払って、中へ進むと若冲のお墓が眺めの良い場所にありました。
五百羅漢像は更にその先の裏山へ。

竹林の中に、羅漢様たちがたくさん。
お釈迦さまの色々な有名なシーンだったりするみたいです。
石像たちは風雨にさらされて、まるく削られていますが、それがまたいい。
優しい表情は初めから若冲がそのように作ったのでしょうね。(若冲は作ったのは下絵。実際に彫ったのは石工さん)

ぐるりと一周、15分ほどの静かなひと時となりました。

ただ、夏なので、蚊がね。
でも殺生はいけません。小さな命もまた命。
うちわで払うだけに。

受付で防虫スプレーとうちわを貸してくださいましたよ。

でも、夏に訪れる場合は脚を出さない格好が良さそうです。


みなさまも、京都に来られた際は立ち寄られてみてください。
伏見稲荷神宮のそばです。


門前からの眺め。
いい眺め♡

image.jpg


★若冲作品 特別拝観情報★
「秋の特別展示会ならびに若冲忌」
期間:2016年9月1日〜2016年9月10日
時間:午前9時〜午後5時
・掛け軸「虎図」はじめ14幅
・版画6点

「若冲忌」は9月10日(土)10時より本堂で回向。その後墓前回向。
一般の方の御焼香の用意もあるようです。


ーーーーーーーーーーーーーーー
石峰寺
開館時間:
(3月〜9月)午前9時~午後5時
(10月〜2月)午前9月〜午後4時
http://www.sekihoji.com
ーーーーーーーーーーーーーーー
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

京都で伊藤若冲めぐり [日本美術]

みなさまは、今年の春、2016年4月22日~5月24日、東京都美術館で開催されました「生誕300年記念 若冲展」はご覧になりましたか?

私は、逃しました...。
テレビで超・長蛇の列のニュースを見てどうしようかと逡巡しているうちに、5月後半が思いがけず忙しくなってしまい行く事ができませんでした...。
(教訓は、気になる展覧会は始まったらすぐ行くこと!)

東京都美術館での伊藤若冲展についてのレポートは、アートブログ界の重鎮、弐代目・青い日記帳さんの2016年4月24日の記事、<「若冲展」の『動植綵絵』 >よりご覧くださいませ。


さて、見逃してしまったものはしょうがありません!
私のように見逃してしまった方は、ぜひ京都へ!

今年は伊藤若冲、生誕300年という事で各所で個々に若冲展をやっているのですね。
京都は若冲が生まれ、絵師として活躍した地。
いくつかの展覧会が現在開催中です。
私は先日、お盆で京都方面に帰省した際に回ってまいりました。


私は2日間で3ケ所をこの順番で回りましたヨ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1日目
●細見美術館「生誕300年記念 伊藤若冲 ─京に生きた画家─」
●石峰寺

2日目
●相国寺・承天閣美術館「生誕300年記念『伊藤若冲展 』」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


各所のみどころは、以下です。


●細見美術館「生誕300年記念 伊藤若冲 ─京に生きた画家─」
会期:2016年6月25日(土)- 9月4日(日)
エリア:平安神宮付近。
最寄駅:地下鉄東西線「東山駅」2番出口より徒歩約7分。
見どころ
・細見美術館が所蔵する伊藤若冲の作品が一挙公開!
・東京都美術館「若冲展」に出品された作品、
 「糸瓜群虫図」「雪中雄鶏図」「虻に双鶏図」「瓢簞・牡丹図」が見れる!
・京都の伊藤若冲ゆかりの京都の寺院との関係がわかる!
・伊藤若冲がどんな人と親交があったのかがわかる!
注意点
・「動植綵絵」はありません。

ブログ更新(8/23up)
細見美術館「若冲展」で知る 伊藤若冲10のこと (前半)
細見美術館「若冲展」で知る 伊藤若冲10のこと (後半)


●石峰寺
会期:お寺なので会期なし。
場所:伏見稲荷大社の近く。
最寄駅:京阪線「深草駅」より徒歩5分。
見どころ
・伊藤若冲、唯一の立体作品、五百羅漢像の石像が見れる!
・伊藤若冲のお墓にお参りできる!
・黄檗宗の寺院なので寺門が中国風でかわいい!
注意点
・お寺所蔵の掛け軸などは特別展示会日以外は見れません。
・五百羅漢像は屋外の本堂の裏山に点在しているので、夏は蚊にさされます。要対策。
・五百羅漢像は撮影、スケッチともに禁止されています。

ブログ更新(8/24up)
石峰寺で五百羅漢像 ー若冲 唯一の立体作品を見にいくー


●相国寺・承天閣美術館「生誕300年記念『伊藤若冲展 』」
会期:2016年7月1日(金)~2016年12月4日(日)
場所:京都御所のそば。同志社大学今出川キャンパスの隣。
最寄駅:地下鉄烏丸線「今出川駅」3番出口より徒歩5分~
見どころ
・コロタイプ印刷で超精細レプリカの「動植綵絵」30幅と相国寺所蔵の「釈迦三尊像」が一挙に見れる!
・鹿苑寺(金閣寺)から移設された障壁画(床の間)が2つも見れる!(常設、必見)
・東京都美術館「生誕300年記念 若冲展」に出品された鹿苑寺の障壁画(襖絵)、
  「葡萄小禽図襖絵」「松鶴図襖絵」「芭蕉叭々鳥図襖絵」「菊鶏図襖絵」が見れる!
   これ以外も!
・相国寺は京都五山第二位の名刹。
・美術館の回廊から臨める庭!
注意点
・見応えあるので(ついつい見入ってしまう)、時間に余裕を持ったほうが良いです。
・お堂などの建物の内部は特別拝観時のみ参拝可能です。季節によって拝観できる建物が異なります。

ブログ更新(8/22up)
「若冲展」の『動植綵絵』を見逃した方!見てみたい方!京都・相国寺へ!
【感想】承天閣美術館「生誕300年記念 若冲展」



見どころはこのような感じです。


実は、京都で計画的に若冲さんを巡るツアーをしよう思っていた訳ではありませんでした。たまたま、細見美術館で「生誕300年記念 伊藤若冲 ─京に生きた画家─」をやっている事を知り、その展示の中で京都での若冲ゆかりの寺院を知るようになり、相国寺、石峰時とそれぞれ足を運んでみる次第となったのでした。京都は街全体が古(いにしえ)の空気をはらんでいるので、300年前にこの地に生まれた伊藤若冲という異才の画家の息吹をより身近に感じる事ができました。

石峰寺の山からは京都が一望できるのですが、あぁ、若冲もこんな景色を見ていたのかなと想像ができたり。東京だと、ここで酒井抱一が...とか想像しがたいですが、京都は違いますね。京都の人が先の戦争を応仁の乱を指すの感覚がなんとなく分かった気がしました。若冲が300年前に生まれたという事実も何故かそんな遠い時代じゃなく感ぜられました。

東京での大きな美術展に行かれなかったのは残念ですが、こうして京都で若冲を身近に感じながら歩いてみるというのは心地よい時間でした。

会期のタイミングに合わせて京都を訪れるのは中々難しいかもしれませんが、「京都で伊藤若冲めぐり」は是非おすすめです。

(細見美術館の展覧会は、若冲がどのように生きて、どうのように京都で活動して、どのような人物と交友があったのかをじっくり、深く知る事ができるので、京都の若冲ツアーの事始めとして観るのはとても良いと思います。)




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

鎌倉 円覚寺 「五百羅漢図」 [日本美術]

昨日、ふらりと鎌倉の円覚寺へ。

お天気がよくて、円覚寺の木々たちは
それはそれは勢いよく葉を広げていていました。

新緑の季節、とても気持ちいいです。


新緑の中の散歩、のつもりで出かけたのですが、

偶然にもこの日は大方丈で「五百羅漢図」のレプリカが5~6幅ほど展示されていました!

レプリカとは言えどもいつでも見れる物ではないので、なんてラッキー[るんるん]

お散歩ついでに絵画鑑賞できました[目][グッド(上向き矢印)]

こういう偶然の出会いって嬉しいです。

image1.JPG

作者の表記はなかったので、不明なのかな??
たしか、宋か明のものです(ごめんなさい、記憶があいまいで・・・)。

どの羅漢図も物語性があって、解説文と照らし合わせてみると面白いです。
お風呂に入りに行く羅漢さま達の絵、とかね。
他は、、、忘れてしまった!
お風呂に入りに行く羅漢さまが印象的すぎて。。

このレプリカの展示がいつまでなのかは不明です。
GWはまた別のレプリカの展示を色々するのかもしれない?!

そして11月3日前後には、
涅槃図も五百羅漢図も一挙に見れるという事!
一年に一回の風入り(風を通す)という年中行事だそう。
円覚寺の五百羅漢図は50幅ほどあるようだけど、全部見れるのかしら??


また秋に訪れてみよう[exclamation]


ちなみに、円覚寺にある国宝(建築物)の一つ「舎利殿」が
GWということで
明日<5/3~5/5>まで特別一般公開されます。

知っていれば、この日程に合わせて行ったのにな。
でも、いいのだ。羅漢図に偶然出会えたからね。

もしGWのご予定まだの方いたら、足を運んでみてください!
境内は緑がキレイでとっても気持ちいいです。


円覚寺(えんがくじ)
http://www.engakuji.or.jp/top.html

◆北鎌倉駅から徒歩1分

◆拝観時間
[3月〜11月] 午前8:00〜午後4:30
[12月〜2月] 午前8:00〜午後4:00

◆拝観料
大人 300円
小人 100円


それから、耳より情報をひとつ[ひらめき]

別の国宝である「洪鐘(おおがね)」のある場所の茶屋が新装オープンしていました!
洪鐘を見に行くには、なかなか急で長い階段を登っていかなければならないのですが、
筋トレと思って頑張って登ると良い眺め!

境内をぐるっと回った後の休憩にはぴったりです。
野菜カレーとみかんジュースを頂きました。
(どちらも、すっごく美味しかった!ごちそうさまでした!リピートします)


洪鐘弁天茶屋
◆営業時間: 10:00~16:00


image2.JPG
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

「若冲が来てくれました」仙台市博物館 [日本美術]

この週末を利用して仙台にやってまいりました。

目的は「若冲が来てくれました」展! キラーん( •̀ .̫ •́ )✧

また感想は改めて書きます。

でも、とても良かったぁ。行って良かった♡

牛タンも美味し♡


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

長谷川等伯 ≪佛涅槃図≫開帳 / 京都本法寺 [日本美術]

本日から京都の日蓮宗の本山、本法寺の寺宝である長谷川等伯の≪大涅槃図≫が公開されています。

京都本法寺 春季特別寺宝展
2013年3月14日(木)〜4月15日(月)
本法寺ホームページ→コチラ


≪佛涅槃図≫は縦10m×横6mの大画面です。ほんとうに、特大!400年前の慶長4年(1599年)、等伯が61歳の時に描いた涅槃図です。絵師として熟した良い頃の作品。

開帳時期以外はレプリカを展示しているそうですが、一年に一度のご開帳です。

image.jpg

ポストカードをさらにスマートフォンで撮ったこの画像からは大きさは伝わらない…


緻密で色鮮やかです。大きいので、たくさんの登場人物や動物の表情も見てとれます。

涅槃図は、お釈迦さまが入滅された(お亡くなりになられた)時の様子を描いた絵です。たくさんの絵師が涅槃図を描いていますが、記号的なモチーフで構成されているので他の涅槃図と比べると面白いですよね。たくさんの動物が描かれるので好きです。

なかなか「死」について考える事がありませんが、涅槃図は「死」そして「生きること」を考えるきっかけになります。

私はこれから、見る機会があれば色々な涅槃図を見てみたいなーと思います。

多くは、お釈迦さまが入滅された2月15日(旧暦)、つまり現在の3月15日にあわせて涅槃会をやるのでその時に涅槃図を出すようです。

本法寺の涅槃図は京都の三大涅槃図の一つです。他は東福寺(明兆筆)と大徳寺(狩野松榮筆)。東福寺の涅槃図も本日より3日間(3/14〜3/16)だけ公開されています。東福寺のはまたもう少し大きいそうなのでまた次の機会に見てみたいな。

私は本法寺のだけを見ました。今日はまだちょっと寒かったな。桜が咲く頃はまたお庭もきれいなんだろうな。本阿弥光悦の巴のお庭にも桜の木がありました(^ ^)




nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート
日本美術 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。