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表参道のコンテンポラリーアートスポット [現代アート]

みなさま、こんにちは!
すっかり東京も暖かくなって、外でランチとか気持ち良いです。

週に一度表参道で用事があって出かけるのだけど、表参道・青山界隈ってやっぱりいい。
私は地名に「山」がつく場所に来ると、ここは山なんだなぁ。と気分も晴れ晴れします。
青山界隈はあんまり高層のビルが建ってない気もするし、都会でおしゃれエリアだけど、どこかホッとする何かがあるような気がします。246方面から明治通り方面に向かって緩やかに下るちょっと裏手の道で垣間見るの商業ビルと民家が入り混じって広がる風景が本当に好きです。ちょっとだけ山の上を感じられるな、と。

表参道・青山界隈に人が集まるのは、そんなトップ・オブ・マウンテンの感じがビルに覆われた今でも、人は感じとっているに違いないと思うわけです。

そんな青山・表参道エリアにあるアートスペース、エスパス・ルイ・ヴィトンに先週行ってきました。
表参道沿いのルイ・ヴィトンビルの7階にあるアートスペースですが、バルコニーがあり、そこからの外に出ての眺めもね、ああ青山だなぁ、と。代々木の体育館がちょこんと見えたりして。

もう終わってしまったけれど、展覧会「Trace of Disappearance」を見てきました。
テーマは移ろい朽ちていく物。
ステンドグラスかとおもったらガラスでなくグミでできていたり、円錐の大きな立体作品は巨大な鳥カゴで白くてキレイな鳩がいたり。時々鳩の鳴き声が白いコンテンポラリーなアートスペースに響いたり。「え、びっくりした!」という単純な感想を言ってしまいます。


LVで買い物もしないし、ちょっと気後れしながらも
エントランスを入ったすぐ右手奥にあるエレベーターで7階へ。
コンパクトでシンプルな、天井までのガラス窓のおかげで外光が差し込み
開放的なスペースです。

入場無料だし、写真撮影もOK。ふとっぱらです。
このようにラグジュアリーブランドがアートスペースを設けるの、トレンドなのでしょうね。
銀座のエルメスもシャネルもありますものね。
私自体はこれらのブランドを買う事はないのですが、
こんな風に素敵なアートスペースで展覧会を開催してくれて、
ブランドへのイメージはアップアップ。
よいPRになっている、ということかな?

コンパクトなスペースなので、がっつりした展覧会ではなかったけれど、
表参道に行った際に立ち寄るのにはとても良いスペースです。

Espace Louis Vuitton
◆住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル 7F
◆アクセス:東京メトロ 銀座線 / 半蔵門線 / 千代田線 表参道駅 A1出口より徒歩約3分
東京メトロ 千代田線 / 副都心線 明治神宮前(原宿)駅4番出口より徒歩約5分
JR山手線 原宿駅 表参道口より徒歩約10分
◆Tel:03-5766-1094
上記電話番号に繋がらない場合は、ルイ・ヴィトン カスタマーサービス(0120-00-1854)までお問い合わせください。
◆開館時間:12:00-20:00
◆入場料:無料
http://espacelouisvuittontokyo.com/ja/about


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「アーティスト・ファイル 2013」 [現代アート]

「アーティストファイル2013」 を見てきました[目]
国立新美術館
2013年1月23日(水)〜4月1日(月)
http://artistfile2013.nact.jp/


「現代」を生きる国内外の注目されている8名の現代アーティストを紹介している展覧会です。各アーティストの展示スペースが壁で区切られ独立しているので、一人一人じっくり鑑賞できました。空間をめいっぱい使っての表現からは、国籍さまざまなアーティストそれぞれが感じている「現代」を肌身を通して伝わってきます。


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出展アーティストは・・・

•ダレン・アーモンド(イギリス)
•東亭 順 (あずまてい じゅん/日本)
•チョン・ヨンドゥ(韓国)
•利部志穂 (かがぶ しほ/日本)
•國安孝昌(くにやす たかまさ/日本)
•ナラニ・マラニ(インド)
•中澤英明(なかざわ ひであき/日本)
•志賀理江子(しが りえこ/日本)


特に印象深かったアーティスト3名、チョン・ヨンドゥさん(韓国)、ナリニ・マラニさん(インド)、國安孝昌さん(日本)の感想です。


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●ヂョン・ヨンドゥさん

原色鮮やかなキッチュな色合いがグッとくる写真と映像作品でした。

≪ワンダーランド≫シリーズ
入場してすぐの展示室。入った瞬間、色がわぁーっと目に入って一気に作品の世界に引っぱりこまれます。小さな子どもの絵を写真で再現しているヂョンさんの写真は、ファンタジーとリアルが交錯する不思議な写真です。正面の壁とその隣の2面の壁に下から上まで、大きさも配置もランダムな展示方法がまた見る側を楽しくさせます。
子どもの絵って、面白いですよね。私、大好きです。遠近感、サイズ感関係なく、興味の度合いとか、願望とかがそのまま絵に表れるから。見てると、その無秩序が大人にはクスッと可笑しく思えたりします。その無秩序な子どもの絵を写真で再現したヂョンさんはすごい!
地面でも空でもない画面の真ん中に色々な物が描かれていたら、それをそのまま宙吊りにして画面に収めたりしているのです。合成ではなくて。カワイイ色のふりふりのドレス、着ているのは普通の体型の普通の東洋人。そのリアルがまた可笑しいのです。スタイルの良い白人じゃあ、リアリティないですものね。

≪手作りの記憶≫シリーズ
映像作品です。二つの映像が同時に映されていて、一つは公園でお年寄りが昔話を語っている映像、もう一つはその昔話に出てくるワンシーンの情景を再現している映像。
台本があるとは思えない、公園にいたお年寄りにカメラを向けて思い出話を語ってもらっているのですが、韓国の方ってすごくお話上手?!聞き手が良いのかな?とてもプライベートな思い出話をとても饒舌に語っているのです。お年寄りの思い出話って、遠すぎない昔の事なので親近感がありながら、でも美化されたり、大げさになったりして、ちょっとドラマチック?
そんなお年寄りのちょっとドラマチックなストーリーなのに、再現しているワンシーンは、安っぽいはりぼての舞台セットのようなものを合わせていて、そこが面白いのです。

ヂョンさんの作品は、なによりもキッチュな色彩が好きでした。現実とは少しだけ乖離した空想の世界、みんな持っているのかな?!

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≪ワンダーランド≫より<お母さんの庭>



●ナリニ・マラニさん

心の深い所に突き刺さる作品でした。インド出身の女性作家です。インドで最も注目されているアーティストの一人。

≪内在する他者との分裂≫という作品は、14枚の連続したパネルからなる絵で、オレンジ〜ピンクを基調にした暖色系の色合いにちょっとグロテスクさのあるさまざまなイメージが浮遊するように描かれています。
インドの神様のような人、天使のような人、雲に乗ってやってくる動物、浮遊する胎児や脳ミソ…
天国なのか地獄なのか、作者の心の中なのか…
面白いのが、アクリルパネルの裏から絵付けされているので、温かみのある作者の筆跡は硬いアクリルではねつけられているような表現です。
温かさと冷たさが混雑しているような絵です。
14枚のパネルが壁面に並び、古い伝説の大判絵巻物みたいな感じが引き込まれます。

もう一つの作品≪消失した血痕を探して≫も、とても、引き込まれる作品でした。
暗くて広い展示部屋の四方の壁にはプロジェクターでさまざまなイメージが投影されています。そして中央の天井から5つの大きな透明の筒が吊られて、電動で回転しています。その透明の筒には神様や動物などが描かれていて、プロジェクターの光が当たることで描かれた部分が影となって四方の影のイメージと重なり合うという作品です。すこしおどろおどろしい音に合わせて投影されるイメージがクルクルと変化していく作品です。

頭上でイメージが展開されるので、見上げて鑑賞する形になるのですが、私は自分が赤ん坊になって大人の世界を見上げて観察しているような気分になりました。ちょっと不思議な感覚になる空間。

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≪消失した血痕を探して≫



●國安孝昌さん

モダンな真っ白の展示室に、どーんと丸太と陶のブロックで砦のような、櫓のような、モニュメントのようなものが出現します。

壁面は丸太で床から天井まで覆われて、その表明はうねっています。中央には、丸太と陶ブロックで組まれた道のようなものが上方へ隆起しながら螺旋を描き、また大地(床)へと戻ってきます。その丸太の道は大地の地下深くへ潜っていくように見える、とてもダイナミックな作品。陶ブロックの一つ一つは小さな素焼きのブロックです。無数の小さなブロックが丸太とともに積み上げられています。

作品タイトルは、≪Inner Kingdom 2013≫。

自然の素材で組まれた、この大きな作品を目の前にすると、何万年もまえの、今よりももっとずっと自然と距離が近かった時代にタイムスリップしたような感覚になります。森の精霊や神様と一緒に暮らして、その恵みに感謝して…。
現代に暮らすと忘れてしまいがちな大切なもの、思い出せる気がします。

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一番印象に残ったのは、ナリニ・マラニさんの≪消失した血痕を探して≫でした。



アーティスト・ファイル2013 ー現代の作家たち

会期
2013年1月23日(水)~4月1日(月)
毎週火曜日休館
開館時間
10:00~18:00 金曜日は20:00まで
※3月23日(土)は「六本木アートナイト2013」開催にともない22:00まで開館
※入場は閉館の30分前まで。
会場
国立新美術館 企画展示室2E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
観覧料(税込)
当日券 1,000円(一般)、500円(大学生)
http://artistfile2013.nact.jp/

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展覧会カタログ400円。ナイスプライス。
この他に各アーティストを紹介したカタログは2000円で販売。



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須田悦弘展 千葉市美術館 [現代アート]

須田さんの作品は、超絶に精巧な植物の木彫です。
それが想像しないような意外な場所に展示されていて、ぱっと見は一体どこに作品があるのか分からなかったりします。

初めて見た時は本当に衝撃で以来、ファン…。

今回の個展は大規模で、 1993年のデビュー作品《銀座雑草論》が復元?展示されているのです!

銀座の路上のコインパーキングでゲリラ的に作品展示したという幻の作品が!

どんな風にコインパーキングで作品を展示したんだろう?と思っていたけれど、こんな作品だったとは!

他にも過去のインスタレーション作品あり、最新作あり、また千葉美術館所蔵の江戸の絵画を須田さんがセレクトし自身の作品とコラボレーションした展示ありで見応えある展覧会。
とってもおすすめです。

12月16日(日)までなので、お見逃しなくね。


『須田悦弘展』
『須田悦弘による江戸の美』
2012年10月30日(火)〜12月16日(日)
千葉市美術館
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2012/1030/1030.html

長谷川祐子・中沢新一 [現代アート]

10月30日(土)、東京都現代美術館へ「トランスフォーメーション展」を友人と見に行ってきました。

Transformation= "「変身-変容」をテーマに人間とそうでないものとの境界を探る" 展覧会。マシュー・バーニー、ヤン・ファーブル、高木正勝、石川直樹の名前が私の興味をそそります。他、名だたるアーティストが揃っています。


アーティストへの興味はもちろんなのですが、それよりも気になったのは、展覧会を企画した人。


中沢新一・長谷川祐子 共同企画。



長谷川祐子さん。


長谷川祐子さんのことは、2009年9月に行った金沢21世紀美術館で買ったSANAA展(2005年)のカタログ執筆を読んで知ったのですが、キュレーターという仕事に興味津々な(というか、憧れている)私は、「21世紀美術館のキュレーターなんてすごいな〜」なんて思いでそのカタログを眺めていました。

そして、その長谷川祐子さんという方、現在、東京都現代美術館のチーフキュレーターだと知ったのが半年くらい前。私は東京出身、在住なので、自分たちの美術館に来てくれた!と、勝手にご縁を感じています。

そしてそして、3ヶ月前に行った瀬戸内国際芸術祭の犬島・家プロジェクトのキュレーションが、またまた長谷川祐子さん。

さらに。2ヶ月前、アートの面白いセミナーはないものかと検索していたら、多摩美の生涯学習センター主催の特別セミナーの講師の中に、長谷川祐子さんの名前を発見。多摩美術大学芸術学科特任教授でした。


…と、興味の先には長谷川祐子さん。というよりも、大・大・活躍されている方でした。知らなかったです。どんな方なのだろう…?もっと長谷川祐子さんの事、知りたいよー。



中沢新一さん。


人類学者、宗教学者。
でいらっしゃるのですが、私にとっては久しく「アースダイバー」を書いた人。としか知らなかったです。
「アースダイバー」は数年前に書店で手にした本ですが面白い。今の東京とは異なる縄文時代の海岸線から浮き彫りになる縄文人の営み。そして東京は縄文人の営みの上に都市が形成されていると云う。

東京に暮らしていると大地はコンクリートと建物に覆われて大地の起伏を全く感じずに日々を過ごすけれど、アースダイバーを読むと、土地のカタチとヒトとの切っても切れない関係というものにハッとさせられるんです。

そして、やはり多摩美の生涯学習センターの特別講座の講師に中沢新一さんの名前を見つけました。多摩美術大学美術学部芸術学科教授・芸術人類学研究所所長。

たくさんの著書があり、アースダイバー以外も色々読んでみたいです。



そんな、私的いま気になるお二人の共同企画だというから、もぉ。


共同企画って、どんな感じで始まるのでしょうね?

同じ多摩美の先生同士、学食とかで「先生、こんな企画どぉですか〜」なんて井戸端会議から生まれる訳ではないでしょうが、お二人がどうやってトランスフォーメーション展に至ったか知りたいなぁ。



展覧会の感想はまた別に。

映像作品が多いので、時間は多めにみて行くのが良いです。

直島ベネッセハウス / Naoshima Benesse House [現代アート]

2010年8月に行った瀬戸内国際芸術際、4泊のうち直島に2泊しました。
泊まった宿は・・・ベネッセハウス[ぴかぴか(新しい)]

満足を超えて大興奮!


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直島は2000年に一度訪れた事があり、今回の芸術祭で直島再訪です。


2000年に来た時はベネッセの芝生の敷地に設置されたテント型宿泊施設に滞在しました。
当時はパオ型テントと家型テントがあって、その時は家型テントに一泊でした。
(パオ型テントはいっぱいで予約が取れなかった)。
今、あのパオ型テントは「つつじ荘」という民宿が場所を変えて2006年から運営しています。


今回の旅では、もともとベネッセハウスに泊まる予定はなく、つつじ荘のパオ型テントに泊まりたかったんです。
だって可愛いんです。パオ。


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ね?


海沿いにテント場があるので瀬戸内海のきらきら穏やかな海を眺めながら、寝起きする・・・。

素敵。

しかも、リーズナブル!素泊まり一人3675円~。
でも満室(満テント?)で断念。芸術祭真っ只中の8月お盆時期、しょうがないです。


芸術祭巡りは民宿がお似合いかなと思って何軒か電話するも、満室・・・。ベネッセも芸術祭中は間違いなく満室で予約は無理だろうとダメもとで電話すると・・・意外や意外、あっさり部屋が取れてしまったのです。


・・・という訳で直島はベネッセハウス、パーク棟に二泊する事になりました。

おぉ・・・!


ベネッセハウスの中にはいくつかの宿泊棟にわかれていて、丘の上に建つ眺望の良い「オーバル棟」、ベネッセハウスミュージアムの中、美術館の中に泊まれるという興奮の「ミュージアム棟」、海沿いに建つ全室スウィートの「ビーチ棟」、そして私の泊まる事になった「パーク棟」。「パーク棟」はかつてテント場のあった芝生の敷地に建った棟です。


敷地に入って芝生のパーク側から宿泊棟へ渡り廊下に一歩足を踏み入れた瞬間、

「うわぁぁぁぁぁ」


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須田さん!須田悦弘さん。
精巧な木彫のバラです。


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そして、宿泊棟の扉をくぐると、
ろ、廊下に・・・杉本、ひ、博(注:杉本博です)・・・

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さらに、

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えーーー!杉本作品の乱舞(笑)。まるでギャラリーのようなゆったりとしたスペースに大きなサイズの写真、建築シリーズが数点と、松の写真(タイトル何でしょう?)。泊まった者は24時間、この空間を享受できるの。



フロントにはアントニー・ゴームリーの立体作品がお出迎えです。
この作品、支えなしに自立しているのですって。その微妙なヒトのバランスを再現するのはとっても難しいそうで、この作品も作家本人の人型を取って作ったのだそうです。ドイツ人なので手足、長いです。そして、この像はベネッセハウスのオーナーである福武さんの代わりにお客様をお迎えする為にあるそうです。

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泊まった部屋には、デミアンハーストのリトグラフ。

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ベッドに横になると、この絵が見える。むふふ。
鮮やかな色彩がサークルの中心に向かっているのか、外に向かっているのか、部屋の白木の家具にマッチして爽快感のある絵。こういう天地を感じさせない絵って、気分が軽くなるものなのね。



ベネッセハウスは直島の南側一帯エリアに位置していて、路線バスの終点のバス停を降りた少し先です。海沿いに少し歩くと、これがお出迎えしてくれます。↓


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草間彌生の南瓜。直島のシンボル。
この時、撮影順番待ちで人だかり状態(笑)。南瓜と一緒に記念撮影する人が後を絶ちません。人の隙間を縫って撮影。
なんでも、この南瓜は台風の時はパカッと外して非難させるそうです。男の人4人で持ち上げられる程度だそう。そして設置の時は、ヘタを海にむかって置くのが作家の指示なんですって。へぇ。



宿泊特典もいろいろ。

宮浦港からベネッセハウスまでの送迎バス。

ベネッセハウスエリア内(広いです)を行き来する宿泊者専用のシャトルバス。

芸術祭期間中だったからかもしれないけれど、整理券の必要な地中美術館もホテルに相談してみたら"ベネッセ枠"がありました。地中美術館まで行かずして整理券をゲット!

パーク棟には、ホテルスタッフによる”作品ツアー”が用意されていて、安藤建築の紹介、フロントに飾られている絵、アントニー・ゴームリーの彫刻、杉本博の作品などなどを説明をしてくれました。



テレビの置かれていない部屋がまた、非日常。
夜の闇の音が聞こえてきそう…なーんて気分に浸れるし、ラウンジには興味深いアート本がそろっていて、芸術祭で歩き疲れた身体も、静かな夜の中で本をめくりながら癒されてゆく…。朝から夜寝る前まで24時間、極上アート三昧ですな。展覧会で展示された作品は、鑑賞する為に自分が移動するけれど、ここは自分の行動の中に作品が在る。人は夜を共にすると親密になるけれど、それはアートも一緒かもしれないです。束の間、同じ空間を共有した物同士、作品と私、なにか通じたような…?!

心が開いて、五感が喜ぶ、贅沢な2泊でした。



ベネッセハウス
住所 : 香川県香川郡直島町琴弾地
Tel : 087-892-3223
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瀬戸内国際芸術祭2010 / Art Setouchi 2010 [現代アート]

2010年夏、瀬戸内国際芸術祭を旅してきました。

瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内海に浮かぶ7つの小さな島々を舞台に、国内外の現代アーティストの作品が設置、展示されているという規模の大きいアートのイベントです。

香川県と岡山県に挟まれた瀬戸内海に浮かぶ、直島(なおしま)、豊島(てしま)、女木島(めぎじま)、男木島(おぎじま)、小豆島(しょうどしま)、大島(おおしま)、犬島(いぬじま)のそれぞれ個性の違う島々に、作品が点在し、屋外に設置されている作品もあれば、使われなくなった古い民家を作品化していたりします。(印象深かった作品については追って振り返っていこうと思います。)


美術館の中で作品鑑賞をするのと違って、瀬戸内海ののどかな景色を眺め、風を感じ、島の小さな集落を散策しながら点在するアート作品たちに出会えるのが楽しいです。



瀬戸内国際芸術祭2010
http://setouchi-artfest.jp/

◆会期: 2010年7月19日~10月31日

◆作品鑑賞チケット
芸術祭の全作品が鑑賞できる『作品鑑賞パスポート』が便利です。一つの作品につき、一つスタンプが押せるようなスタンプ帳スタイルです。スタンプラリーのような楽しみがあって良いのです。各島のインフォメーションで販売。個別鑑賞券も300円~500円(作品によって違います)で購入できますが、パスポートがあれば、直島の3つの美術館も鑑賞できるのでお得です(個別鑑賞券で購入するとそれだけで4000円です)。残念ながらパスポートの前売りは会期前に終了してしまっています。

一般5000円(前売4000円)
高校生3000円(前売2500円)
中学生以下無料

しかも、作品鑑賞パスポートに一定数以上のスタンプを集めた場合、賞品まで出るんです。
詳しくはこちら


◆公式ガイドブック
『美術手帖6月号増刊 瀬戸内国際芸術祭2010公式ガイドブック』 / 美術出版社 1,260円

作品マップは各島のインフォメーションで300円くらいで売られていますが、島の宿や食べ物情報、船の運航マップや時間、各島のバスの時刻表、島の文化的側面や芸術祭の骨子などが網羅されている、まさに公式ガイドブックはやはり便利です。

◆島までのアクセス
島へのアクセスは大きく2つ。

1) 岡山県から
岡山県・宇野港から各島々への船が出ています。
新幹線でJR岡山駅まで来た場合、宇野港までは約1時間。
JR岡山駅→茶屋町駅で乗り換え→宇野駅 徒歩で宇野港まで5分。

2)香川県から
香川県・高松港から島々への船が出ています。
飛行機で高松空港まで来た場合、JR高松駅/高松港までバスで約45分。

詳しくは公式HPのこちらのページから


◆島と島の行き来
島と島を結ぶのは船のみ。移動の交通手段が「船」だなんて。それだけでドキドキします。
船の便数は行き先によっては一日数本しかないものがあるので、作品巡りは船の時間を考えて計画。どうやって回ろう?最短の巡り順は?などと思いを馳せながら計画するのも楽しいものです。ただ、小さな船の場合は乗れる人数に限りがあるので、すごーく並んだりしました。島に着いたら、港のインフォメーションで何分前に港に戻ってきた方が良いか確認するのをお勧めします。


◆便利な船の2dayパス
2日間に亘って、複数の島を巡る場合は芸術祭の為に発行されている「芸術祭フリー乗船2日券」を利用すると便利です。港のチケット売り場で販売されています。

大人(中学生以上)3,500円
子ども(小学生)1,750円
※大人1名に付き同伴される幼児(小学生未満)は、1人まで無料、2人より子ども料金が必要です。



◆芸術祭便利グッズ
パスポート入れ 500円。 出し入れするパスポートや船の2日券、人気作品の場合発行される整理券などを入れて首から下げて持ち歩けます。デザインも冴えてます。


◆知ってれば良かった・・・
地中美術館 ナイトプログラム
ジェームズ・タレルの作品「オープンスカイ」は日中はだれでも鑑賞できるのですが、金曜日と土曜日の夜は、日没にかけて鑑賞できるナイトプログラムが用意されていました。これは事前にホームページからの予約が必要で知らずに逃してしまいました。鑑賞の3ヶ月前から予約開始されるので、芸術祭の会期中はもう予約はいっぱいだとは思いますが、芸術祭に関係なく行われているプログラムです。
事前予約ページはこちら


◆うどん
直島の「山本うどん店」、美味しいです。
今回はうどんが終わってしまって味わう事ができず残念でした。
以前に直島に行った際に教えて頂いたおうどん屋さん。もういちど食べたい讃岐うどんナンバーワンです。


◆作品巡りにかかった時間 (・・・私の場合)

直島 / 1.5日
豊島 / 1日 (・・・あと半日あると良かったな)
女木島 / 半日 (・・・本当は1日あると良かったな)
男島 / 半日 (・・・本当は1日あると良かったな)
犬島 / 半日

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